感情の波を生きる②〜感情を壊さずに通過する〜

曇り空と波

震えあがるほどの感情の波が浮上したとき、
それを今、目の前で生きている存在に向けて放たずにいられるよう、
どうか、その瞬間を、少しだけ抱きとめてみましょう。

怒りも悲しみも、放たれぬエネルギーは、声・光・振動となって空気を揺らします。

それは、見えない毒の粒子のように、
受け取った人の神経にまで響き渡り、
ホルモン信号を変え、心をざわめかせ、
世界全体を、かすかに濁らせてしまいます。

どうか、思い出してください。
あなたのその感情は、
間違ったものでも、手放すべきものでもなく、
あなたを次の場所へ運ぶために現れた、変容のためのエネルギーなのだということを。

ぶつける代わりに、空へ向かって叫んでください。

あなたの内側に詰まったものを、
誰かの身体ではなく、風と光に、ゆだねてください。

山の上でも、海辺でも、あるいは夜の空の下でも構いません。
深く息を吸い込み、胸の奥から、大声で放つのです。

「私はもう、抑えない」
「私は、生きている」

その声は、あなたの内に詰まった炎を解き、
地の底のマグマと共鳴して、すべてを焼き尽くし、浄化してくれるでしょう。

叫び終わったあと、静けさが訪れます。
それは、あなたが世界に毒を放たなかった証。

あなたは自分の痛みを、
誰にも渡さず、自らの手で、天へと還したのです。

その行為は、
母の連鎖を断ち切り、祖母の沈黙を解き、
次の世代の心を守る祈りとなります。

感情とは、
破壊のためではなく、光へ向かうための燃料です。

それを人にぶつけず、空に還すとき、
あなたの内側で、炎は光となり、怒りは祈りへと変わっていきます。

どうか、自分の感情を怖れずに。
けれど、誰かを傷つけずに。

あなたの声が天へ届くその瞬間、
魂を宿した身体は、浄化と消化の器となり、心の器を、豊かにしてくれるのです。

砂浜

感情の波は、あなたを溺れさせるために現れるのではありません。
それは、あなたを本来の場所へ還すために起こる、生命のうねりです。

波を抑え込もうとしなくていい。
誰かにぶつける必要もない。

呼吸し、感じ、空へと還すことができたなら、
炎は光となり、揺れは祈りへと変わっていきます。

あなたが育てている、その「感情のいかだ」は、
すでに、あなた自身という大海を渡る力を持っています。

どうか信じて、
次の波も、あなたの旅の一部として迎えてください。

もし今、この文章を読みながら、
胸や喉、腹の奥に、小さな震えや、熱、静けさを感じているなら——
それは、あなたの身体が
「ひとりでやらなくてもいい場所」を探しはじめているサインかもしれません。

私たちのセッションやワークショップは、
感情を無理に変えたり、正そうとする場ではありません。

呼吸と身体感覚を通して、
感情の波の中にある「戻ってこられる静けさ」を、
安全に、繰り返し体験していく場です。

あなたのペースで、あなたの波と共に。
必要なときに、そっと思い出してもらえたら十分です。